リストラ

「リストラは、人生の見直しにとても貴重な天からのプレゼント、という見方もできます」と師匠の礒一明さんの著書「あなたの経験には意味がある」にあって、以前その本を読んだときにそのページに付箋をつけていた。また、そこを読み直している。

2009年に10年近く勤めていた会社からレイオフ(リストラ)された経験があったけど、そのときにこの本を読んでいたわけではない。ずっと後から読む機会があって、読みながら、自分のリストラ経験を振り返って、この章何回読んでも元気が出ると感じる。

当時、経費削減のため自分のいた部門の半数がリストラになりそうだというウワサが社内で持ち上がってきて、それは不安だったけれど、もう10年近いんだしそろそろ潮時かもな、とも思っていた。経済的にはそうではなかった。旦那さんは会社経営をしていてなかなかこれが赤字の会社で、私のお給料がなかったら厳しかった。子供がミドルスクールを卒業した6月の初め頃だった。まだ将来の学費がいるし、住宅ローンも20年分ほど残っていた。

リストラの後、リストラされたグループが一緒にランチしたり助け合って仕事の斡旋しあったりと、いい感じになった。あちこち知り合いに連絡して数ヶ月後、アップルで仕事ができるようになった。リストラのおかげ。

リストラされてなかったら、ずっとあの会社にいたかもしれない。居心地がいいし、通勤もほんの10分ぐらいの楽々な環境だったから、辞める大きな理由がなかった。

「あなたの経験には意味がある」には、リストラが起きたその隠れた理由としてこんなことが書かれている。

その会社の外で、果たすべき使命がある人

その会社では、すでに学ぶことがない人

その会社では、幸せになれない人

その会社では、本来のあなたらしい人生を送れない人

リストラを乗り越える経験をする必要がある人

自分はどのケースだったのだろう。どれにも該当するとも思える。

リストラ後にアップルに2年いたおかげで、その後の次の会社への就職がスムーズになったのは言うまでもない。今となってはリストラはチャンスだった。

感謝してる。

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