アテネ - アクロポリス

アクロポリスは高台にあると聞いていても、実際に登ってみないと本当の意味がわからない。標高156mとそれほど高くはないが、その周りが樹木に覆われているわけではなく、平坦な丘だ。その上に、2500年ぐらいも前にはパルテノン神殿やエレクティオン神殿が並んでいたのだ。遺跡になっても美しいのに、当時それを目の当たりにしていた人々はどんな思いで見上げていたのか。

登ってみると、眼下の街と隔てた神聖な領域にあるのが感じられて、何故この場所なのかがわかるような気がする。ここに神殿があるのは天に近い場所だからだ。遠くにエーゲ海もかすかに見える。

この丘の上は神聖な領域だ。

下から大理石の階段を登っていくと、ここからは聖域ですよとはっきりと区別する入り口の建物がある。プロピュライアと呼ばれている。パルテノン神殿の柱と同じ大理石の柱が並ぶ。戦いの女神でアテネの守護神アテナ女神と勝利の女神NIKE(どうしてもナイキとしか読めないけど、ギリシャ語ではニーケとかニケとからしい)を祀る神殿もここにある。ここから振り返って下を眺めてみると、この高台に立つ者は勝者になった気分になると思わせる。2500年ぐらいも前、遥か昔、この高台に登った人たちは崇高な気持ちになれたのだと思う。軍事的、政治的、宗教的と、それら建造物の目的の考察はさておき、ここは実際に行ってみて感じることが非常に重要。

実際に経験して得た一次情報は、読んだり聞いたりした二次情報では得られない奥深さがある。自分への自信、自分らしさに繋がる。オーセンティックな人間になれる。体験してこその自分独自の価値観が構築されていく。写真を載せているけど、これらはほんの入り口に過ぎないということ。

外に出よう。
Go Out While You Can!

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